1回法インプラント
- インプラントを埋入する
- インプラントの上部がわずかに露出した状態にし、蓋をする
- 顎の骨とインプラントが結合したのを確認し、蓋を外して上部構造を取り付ける
- インプラントを埋入する
- インプラントを露出させないように完全に埋め込み、縫合する
- 顎の骨とインプラントが結合したのを確認し、再び手術で歯茎を切開し、インプラントに上部構造(人工歯)を取り付けるための支台(アバットメント)を連結させる
- 歯肉の傷が治るまで1~2週間待った後、上部構造(人工歯)を取り付ける
1回法インプラントとは、通常、外科手術を2度に分けて行われていたインプラント治療を、1回の外科手術で完了させる手術法です。
従来は、1回目の手術でインプラントを埋入した後、歯茎を縫合して一旦閉じてから骨と結合するまで数ヶ月待ち、2回目の手術で歯茎を再度切開し、インプラントを露出させてアバットメントを連結するという手順をとりますが、1回法インプラントでは、1回目の手術でインプラントを埋入した後、アバットメントの部分を露出させた状態で骨と結合させるため、2回目の手術で歯茎を切開する必要がなくなります。
これにより、再手術の必要がなくなり、患者さまの負担を減らすことが出来ます。
1回法インプラントと2回法インプラントの違い
項目 | 1回法インプラント | 2回法インプラント |
---|---|---|
手術の回数 | 1回 | 2回 |
治療期間 | 短い | 長い |
感染リスク | 若干高い | 低い |
患者負担 | 少ない | 大きい |
適応症例 | 限られる | ほとんど対応可能 |
治療手順
1回法
2回法
1回法インプラントのメリット
手術が1回で済むため、患者さまの心身の負担が少ない
外科手術は患者さまにとって、身体的にも精神的にも負担をかけてしまうものです。
1回法では歯茎を切る外科手術が1回で済むため、手術の不安や緊張、術後の腫れや痛みといった患者さまの心身の負担を減らすことが出来ます。
治療期間、治療回数を短縮できる
手術が1回で終わるので、治療期間を短縮でき、通院回数を少なくすることができます。
手術をしてから上部構造が入るまでの治療期間が短いため、審美面や食事の不便を感じることが少なくなります。
食事・歯磨きによる傷口への刺激にも注意が必要です。
1回法インプラントのデメリット
細菌感染を起こす可能性がある
アバットメントの先端が歯肉の上に露出した状態で長期間過ごすため、術後の管理が不十分の場合、細菌感染を起こすリスクもあります。
食事・歯磨きによる傷口への刺激にも注意が必要です。